2007/01/29

[木鐸]   給食費

at 01:52JST
 
去年のサンケイの
「給食費払わずに外車乗り回す親」
キャンペーンに引き続き、こんどは文科省が恣意的なアンケートで
「給食費アジ」
を始めたわけだが。

くだんの報道に触れて、
「親のモラルが低下している!」
などと思いこむ人も少なくないのだろう。

だが、実際にはよく調べてみると支払えない/支払わないのはわずか1%だ。

報道に簡単に感化された人々は、よほど身の回りを気をつけて見ていないのだろう。ぼくの子どものころには、クラスには給食費を支払えない人は何人もいたし、電話を引けない家庭もあった。わずか10年かそこら前のことだ。今でも、電話はメインが固定から携帯にシフトしたためにいくらか少なくなったが、経済的に困窮している家庭など小・中では珍しくない。いちどPTAのつきあいにでも顔を出してみればいい。家計状況が違う人々にすぐに触れられる。

それでもたった1%なのだ。どこが激増しているのだろう。

また、アンケートで教員に
「滞納家庭の滞納理由は?」
と聞いた結果の統計が出ているが、これなどは選択肢が
・困窮している
・モラルが欠けている
しかないという、ものすごく非科学的なものだ。…そもそも理由を徴収側に聞いて支払い側に聞いていない時点でおかしいのだが。

こんなものは報道に接しただけですぐわかると思うのだが、多くの人は誰かを血祭りにあげたくて舌なめずりしているようだ。だから、
「ダメ親」
という仮想敵を与えられると、飢えたハイエナのように飛びかかる。自分の不遇を相手に投射して、ウサを晴らしているのだ。

今の政権と保守系(親米極右だけか)の人々は、こうした仮想敵の創出に必死だ。内部ではジェンダーフリー、在日外国人、そしてダメ親。外敵は北朝鮮。それを理由にしてさまざまなアジテーションを行う。みんなのせられて、いつの間にか過ちを犯してしまう。

とはいえ人間は「キモチノイイ」ほうへ流れていくものだ。そして、より多くの人が「キモチイイ」と感じる方へ、社会は進んでいく。ぼくごときがひとりで抗ったところで詮無い。

とも思うが、たまには同じことを感じている人もいるようなので、ちょっとだけありがたく感じて賛同のトラックバックを飛ばしておく。

5号館のつぶやき : 「親たたき」としての給食費未納問題
http://shinka3.exblog.jp/5382847

孫引きだが、これも参考になる。

給食費滞納と報道  佐藤清文
http://eritokyo.jp/independent/sato-col0063.html

「古きよきコミュニケーションが失われている」と主張することが多いのが右の人々だが、実は解決手法にコミュニケーションを掲げていないという点では自己矛盾なのかもしれない。
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