2007/07/14

[雑記]   「アルティメット」

at 04:05JST
出身校で盛んに行われていたので「アルティメット」と聞くと
「あー、フライングディスク(フリスビー)のアレ?」
と思ってしまうぼくだが。フランス映画です。



気を抜いて見たら、これがびっくり。すごくいい映画だった。

題材になってるのはベッソン映画「ヤマカシ」でも取り上げられた、パルクール(エクストリームスポーツの一種で、街中をアクロバティックな動きで駆けめぐる。フリーランニングとも呼ばれる)。ただ、ヤマカシはヘタな脚本のせいで魅力をスポイルしてしまっていたけれど、これは違う。ストーリーもなかなか。

近未来。パリの一角「13街区」は無法地帯となり、学校や警察も撤退するしまつ。そんな街で正義のためにヤクの元締めと孤軍奮闘する主人公。しかし、妹を拉致されたうえ刑務所に入れられてしまう。そこへ正義感あふれる凄腕捜査官が。中性子爆弾が強奪され、13街区に運び込まれてしまったのを取り戻したい。そのために力を貸せというのだ。爆発まであと2時間。ふたりは反目しあいながらも妹と爆弾奪還のために立ち上がる…。

感心したのは、この舞台の説明を冒頭たったのワンカットで片付けてしまった手腕。13街区を閉鎖するため取り囲んでいる壁のドアップ。そこには「2010年設営」と書かれている。そこからカメラが引いて、壁の外の美しい街、そして中の荒れたようすを映し出す。これだけ。

まあ、こういう巧みな映画はけっこうあるけれど。ほとんど話題にもなってなかった作品なので、いきなり見せつけられるとびっくりする。市民・警官の無気力ぶりも、冒頭のハイスピードな展開の中で説得力たっぷりに描写してくれる。セリフなしで。

そして主人公と捜査官のアクションがすごい。パルクールをベースに、人間の肉体だけを使った極限=アルティメットなアクションを魅せてくれる。まあ、随所にワイヤーアクションも使ってる(ようだ)が、それが体技の美しさを損ねてない。

あと、車の爆発といった派手なシーンはあるんだけれど、基本的には予算はおさえめに作ってると見た。主人公らが暴れ回る街は、基本的にフツーのパリの街そのままなのだ。大がかりなセットを構築していない。これは「近」未来だから内容と矛盾してないし、そもそも街中を走り回るパルクールの魅力を引き出すにはふだんから親しんでいる街をそのまま使ったほうがいい。だから、この時間・空間的な舞台は非常に希有なバランス感覚でうまく設定されているのだ。

で、もちろん伏線もほとんどきちんと回収してくれてる。…邦画だとしない作品が多いですが。伏線も消化しない、考証もむちゃくちゃなくせにムリヤリ感動だけ押しつけようとする大作(まあどれとは言いませんが「日本沈没(新)」とか…言ってませんよ)に比べたら、この作品はのーてんきなアクション映画のくせに、ちゃんとココロに残るものや教訓じみたものを残してくれてるよ。

さて。例によってWOWOWで放映されたのを視たのだけれど、なぜ今になって放映したのか。調べたら、捜査官役のシリル・ラファエリが
「ダイ・ハード4.0」
に出ているからなんだな。ほー。悪役だけど…。で、格闘でやっぱりこのパルクールっぽい体術を見せてくれるらしい。

4.0、観にいくと「ダイ・ハード1」や「ダイ・ハード3」のいい思い出が汚されそうで躊躇してたんだけど…観にいこうかなあ。
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