メディア探究: 破壊神グーグルによる真の「予想外¥0」
http://doggyman8th.air-nifty.com/media/2006/11/__512b.htmlいやー、それはないだろ。
根拠は経験則しかないけど、パーソナライズド広告配信で無料携帯電話サービスというのはありえないと思う。夢想とわかってて想像するだけならオッケーだけど、それで「ソフトバンクやばいんじゃん?」とか思い出すとかなり妄想の域に入ってて危険だ。まあ妄想は自由なんだけど、ぼくはソフトバンクでも別にええやんという気もするのでなんとなく反論したくなる。
思うさま書き殴っておくと…。
先行事例として、
・広告による無料パソコン
・広告による無料インターネットアクセスサービス
とか、いろいろな有象無象が全部失敗している。ちなみに公衆電話や固定電話でも広告による無料サービスをめざしたものはあったが、いずれも鳴かず飛ばずだ。前は「広告入りのクルマをタダであげる」というビジネスもあったっけ。
もちろん、無料ホームページスペースのようにある程度安定飛行できているものもある。ので、なにがなんでも広告ベースだとダメという気はない。テレビも成功例だよね。
失敗例のポイントは、どうも
・コモディティ化しているもの
・陳腐化しているもの
ってところにあるような気がする。ほかに「パーソナルだ」というのもありそうな気がするが…。携帯もこれに合致する。
コモディティ化しているものは
・なんだかんだ言ってけっこう安い
・選択肢がいっぱいある
・信頼性がないとそこそこ困る
という性質が強いと思う。
・自腹でも安いなら広告に頼らないで済む
・広告つきのものだと選択肢が狭められてしまう
・ビジネスとして立ちゆかなくなりそうなものは選びたくない
ということになる。すると広告ベースの無料サービスにはビハインドだ。
あと、携帯に配信するとなるとみんなすぐパーソナライズド広告を想起するようだが、パーソナライズド広告ってそんなにいいか? ぼくが思うに、パーソナライズド広告には、
・意外に配信コストがかかる
・インプレッションあたりの広告収入は下がる
ような傾向がある気がしてならない。たとえばGoogle AdWordsはワンクリック数十円とかでインプレッションを売っているわけだが…一発CM入れてウン千万とかいうテレビのほうが、当然効率はいいよね。特にインターネットみたいに単純なプラットホームのうえで配信しているぶんにはいいが、携帯で利用者から細かなプロファイルを収集せずにパーソナライズ配信するにはかなり複雑なシステムを構築する必要がある。おまけに精度が保証できない。提供者側にも利用者側にも「技術的にはかっこいいけどうまみがない」んじゃないかな。
位置情報に従って配信する…とかいうのはうまくいった試しがない気がするし。J-フォンのステーション、あんまり活用されずに消えていっちゃったよね…。位置情報ベースで広告配信するには、各戸訪問なみの営業をかけて出稿者を探さなければいけないわけだけど、それがうまくできるマンパワーはどこにあるのだろう。なおかつその広告にはどれくらい効果があるのだろう。「ぱど」だって、知る人ぞ知る存在でしかない。それにもっとも気になるのは、ケータイサービスが提供されている「面」の中で、広告を配信するに足る「点」はごくわずかだということだ。あとは野山や畑なのだ。なんかすごく効率が悪い気がする…。位置情報別のコンテンツ作るのだってすごい大変で見合わないのに、ほんとに広告って役に立つの? という感じだ。みんな移動しながらずっとケータイ眺めてるわけじゃないしね。田舎の田んぼの中に突っ立ってる看板のほうが、ずっと効果あるような気がする。
なんか飽きたので途中でやめる。
なんにしても、ここ1,2年でそういうものが実現することはないんじゃないかなー。で、実現したとしても長期的に安定飛行を続ける可能性はきわめて低い、と。んでもて長期的に見たら、
「そのころケータイとか、キャリアとかって存在してんの?」
という気がするよ。
気がしまくりです。